ぷらっとチャットは司会やテーマは置かず、
その場その時の参加者の皆さんでつくりあげる時間限定のチャットルームです。
さみしいとき、苦しいとき、誰かと話をしたいとき、など
気軽に立ち寄ることができます。
気持ちを語ることはもちろん、見ているだけでもOK。
かわいいオリジナルスタンプもあります。
一人じゃない、自分だけじゃない…そんなちょっとした安心感を感じられる、
ささやかな機会として開放しています。
つらい気持ちも話せる
ぷらっとチャットの他にはない持ち味は、死にたい、消えたい、寂しい、苦しい…などなどつらい気持ちも遠慮せずに話せることです。
つらい気持ちを一人では抱えきれずに、誰かに伝えたいと思っても、リアルでは「引かれてしまうかも」「否定されそう」「きっと、わかってもらえない」などのためらいや不安もあるかと思います。ぷらっとチャットでは、リアルでは話すのをためらうことこそ、お互いに語り合いたいと思っています。
今の社会では、明るく元気に前向きに生きた方がいいというプレッシャーがあります。だから、弱音を吐いてはいけない、どうして自分は頑張れないのだろう、周りに迷惑をかけてはいけない…などと思ってしまい、つらい気持ちを誰かに伝えることが難しくなっています。そうして、つらい状況にある人が一人で抱え込んでしまい、よりしんどい状況に追い込まれることも少なくはありません。
だからこそ、ぷらっとチャットでは一人で抱えがちなつらい気持ちを、出し合ってもらいたいと思っています。似たような思いを抱く人同士が「わかる、わかる」と共感したり、違う経験をした人の語りを聴いて「なるほど、そうなのか」と理解や想像したり…
一人で抱えてしまうと孤立と苦しさのもとになってしまう「つらい気持ち」が、ぷらっとチャットでは他の参加者の共感や視野の広がりを生み出すのです。
参加者のつらい気持ちを、それぞれの学びや力に変えることができる可能性のある場…それがぷらっとチャットの魅力の一つです。
いろんな人がいる
ぷらっとチャットは参加制限がないので、いろいろな人たちが訪れます。年齢も属性も幅広いですし、たくさんのセクシュアリティの方が参加します(もともと性別も性指向もグラデーションなので、みんな違うと言ってもいいですね)。
障がいで悩んでいる人もいますし、家族の障がいのことで悩んでいる人もいます。親のことが好きで感謝している人もいますが、親からひどい目にあって、苦しい思いを抱えている人もいます。働いている人もいれば、学生さんもいますし、就活中の人、辞めたいのに辞められない人もいます。
だから、「何でも話せるところ」ではありますが、お互いに理解と想像を働かせて話すところでもあります。いろいろな人と話したり、他の人のやりとりを見たりして、お互いの違いに気付いていくところとも言えるのです。
とくに、社会の中で多くの人たちが信じている価値観について「本当にそうなのかな?」と考え直す場でもあると考えています。例えば、家族は仲良くすべき?働けないのは努力不足?できないことはダメなこと?子育ての責任は親だけにある?恋愛や結婚って本当にいいこと?人に迷惑をかけてはいけない?病気や障がいは否定されても仕方ない?などなど。
私たちは常識や当たり前、普通を知らないうちに身につけています。そして、その常識に縛られて苦しくなっていることもあります。ぷらっとチャットでは人によって常識や当たり前、普通が違っていることに気付き、自分の当たり前が誰かの存在を否定することにつながることに少しだけ想像を広げる機会にしたいと思っています。
ぷらっとチャットはいろいろな人たちが感じることを出し合うことで、「多様性」を感じ、広げていくところなのです。
みんなでつくる
ぷらっとチャットは話す場の提供をしていますが、その場を運営するのは参加をする一人ひとりの力に委ねられていることも大きな特徴です。ちょっと難しい言葉で言うと「自治の力」が発揮されることによって、意義や効果が高まる場と言えます。これが他の多くのチャットとはもっとも異なる点といってもいいでしょう。
私たちは基本的に、どんな人でもその人なりの力を発揮することができると信じています。また、つらい気持ちを抱えている人は力を発揮する機会が少なかったかもしれませんが、自らも経験をしているからこそ、同じような思いを持つ人の話を自然に聞くことができます。人の言葉に傷ついたり、仲間外れにされたりすることの痛みが分かるからこそ、それを想像し、他の参加者に思いを寄せることもできます。そうした力が持ち寄られることで、ぷらっとチャットの魅力が高まるのです。つらい気持ちを抱えている人は、場をつくる力を大いに秘めている、と私たちは感じています。
本当はぷらっとチャットだけではなく、そうした場が社会のいろいろなところに広がってほしいと考えています。ぷらっとチャットはそのための練習の場、試みの機会とも言えます。ぷらっとチャットを通じて、一人ひとりがちょっとした気持ちや力を持ち寄って、少しでも生きづらさが軽くなる社会に近づくことに、つなげていきたいと思っています。
そうはいっても、つらい気持ちを抱える人たちが支え合うことは簡単ではないことはわかっているので、できるだけいろいろな人たちが力を発揮しやすい環境づくりに知恵を絞り、裏方として応援していきます。